商品先物取引用語集

「あ」からはじまる用語

IMF
International Monetary Fundの略。国際通貨基金のこと。国際協調の促進や国際貿易の拡大および均衡的発展の促進、為替安定の促進、多国籍決済制度の確立および外国為替制限排除の促進などを目的としている機関。
I・O・M大豆
インディアナ、オハイオ、ミシガンの各地で生産される米国産黄大豆のこと。
相対取引
市場を経由しないで、売り方と買い方とが互いに売買の相手方を選び、一人の売り方と一人の買い方の当事者間で直接に取引すること。
アウトライト取引
直物取引や先渡取引に関係なく、ある時点の受渡日に決済を行う「買い」・「売り」の一方的な単独取引。スワップ取引との比較で用いられる。
青刈り
豆類のさやが着いても天候異変で収穫を諦めて、青い状態のまま刈り取る事。
青田
小豆の生育最盛期に、畑が青々と繁っているさまのこと。
青田ほめ
小豆相場などにおいて用いられる言葉で、市場の人気は豊作気構えとなること。これを反映して相場は下落する。このような時、青田ほめ相場という。
青天井
相場の天井が青空のように際限なく高く思われるような状況をたとえていわれたり、値幅制限が解除されて相場の天井がない状態のこと。上げ相場が続いて買い人気の強い時のこと。
煽る
相場を自分の思う高値を付けさせるために、一時に大量に買うこと。相場を強引につり上げる為に意図的にまとまった買いを入れること。
商い
相場用語としては「売り」「買い」の売買のこと。
商い高
商いのついた数量のことで、出来高ともいう。商い高が多くて相場が上がっている時は、相場に対する一般大衆の関心が高い事を示す。
悪材料
「売り材料」に同じ。
[反対語]買い材料
悪循環
悪材料が出て相場が下落し、それによって、更に悪材料が出て来るような場面のことをいう。
灰汁抜け
相場を下げるような悪材料が一掃されて、下げ続けていた相場が一段落すること。相場が下向きから上向きに転じたような時に「相場は灰汁抜けした」ともいう。
悪目
一般に上げると見られた相場が、市況要因だけで意外な安値をつける事。その相場の下がったところを見計らって買いを入れることを「悪目買い」という。
上げ足
相場が流れとして上げの傾向にある時のこと。
上げ一服
上げ続けた相場が一時停止した状態のこと。
上げこじれ
上昇していた相場が、保ち合い状態に入ってなかなか上がらない状態のこと。
上げ賛成
市場の一般人気は上げ相場を歓迎しており、相場も上昇傾向となって、少々の弱材料が出現しても、下げない相場つきのときに使う。
上げ相場
だんだん値段が高くなっている相場のこと。高騰している相場、または底値を固め上向いてから天井を打つまでの相場のこと。
相場の動いてきた過程を表す罫線のこと。日単位の足取りを日足、週単位を週間足とか週足、月単位を月間足・月足という。
相場が動いている様子を「味が良い」「味が悪い」という。
アスク
ASK。取引レートを提示する側の売値、取引を求めた側であれば買える値段のこと。「オファー」ともいう。
相場の天井(上昇しきったところ)のこと。または、当月限のこと。
当たり屋
相場で儲け続けている人のこと。
悪化
相場が下がる時に使う。
アナリスト
情報分析解説者のこと。
浴びせる
売り方が相場を無理に下落させる為に、大量の売物を一時に出す事を「売り浴びせる」という。
甘い
相場が下がり気味なこと。
相場の大きな流れの中での小さな変動のこと。上げ相場の時の押しを「綾押し」という。下げ相場の時を「綾戻り」という。
歩み
寄付きから大引け、もしくは節の売買値段の推移、または相場の騰落の歩調のこと。
洗う
相場を時価に直して損益の計算をすること。値洗いという。
有りがすれ
本来あるべき商品がない状態のこと。生産者や流通業者が商品を出し惜しみするため、それまで浮動していた品物が一斉に市場から姿を消してしまうような状況をいう。
あんこ
売りか買いかどちらかの玉を建てて、利が乗った時、利のはげない内に反対売買をし、両建てにして、ひとまず利益を確保すること。
安心買い・売り
大勢の流れが買い、または売りになっており、すぐには流れの変わる恐れがない時に使う。
ア-ビトラ-ジ
相場の価格差(値鞘)を利用して利益を得ること、またはある市場における現物または先物の売りつけに対して、これと同時に同一または異なる市場において行われる同種または他の現物、もしくは先物の買い付けのこと。「裁定取引」

「い」からはじまる用語

移出検査
北海道産豆類は、北海道条令で規格検査に合格したもののみ道外へ移出できる。その検査の俗称。農産物検査規格その二の事をいう。
意地商い
市場の人気や相場の大勢がどうであろうとそれにかまわず意地になって行う売買のこと。
委託証拠金
顧客が先物取引を行うにあたって、商品先物取引業者に対し前もって納めるべき保証金のこと。
委託手数料
商品先物取引業者が委託者の注文により取引所において取引を行ったときに委託者から受け取る手数料のこと。
板寄せ
取引所における価格決定方式の一つで、単一約定値段方式とも言う。この方法は、単一約定値段による売買締結方法のうち、一番簡単で、かつ、大量の売買に適している。
一巡
一時盛んとなった売り人気または買い人気が、売り物または買い物がひとわたりして途絶すること。
一段高・安
上昇してきた相場がひときわ高くなることを「一段高」といい、反対に下落してきた相場がひときわ安くなることを「一段安」という。
一番限
各限月のうち最初の限月のこと、当月限のこと。
一番底・一番天井
罫線で相場の足取りを長期間について見た時、相場の波は数ヶ所に渡って最高またはこれに近い高値を示すことがあるが、このうち、一番始めの高値を示すところを「一番天井」という。反対の場合は「一番底」という。
一枚
取引所における売り買いの最小取引単位のこと。
一手売り・買い
多数の買い手に対して1人の売り手が売り向かうことを「一手売り」といい、また、反対に多数の売り手に対して1人の買い手が買い向かうことを「一手買い」という。
往って来い
相場が上か下かに変動するが、結局は元の水準に戻ってくること。
一点張り
買いもしくは売り一方で建て玉すること。または、1銘柄についてのみ売買すること。
一服
一方向に動いていた価格の変動が一時的に止まる事。
一本相場
全く動かない相場のこと。
移動平均
過去何日間か一定の日数の間に出現した相場の平均値段を算出し、これを毎日継続して算出した平均値を移動平均といい、この移動平均を折れ線グラフに描いたものを移動平均線という。
居直り
下げ傾向にあった相場が一転して上げる勢いとなることをいう。
嫌気
相場が思うように上がらないこと、又は下がらないことで自分の抱えている売買玉に悲観気分を持つ事。
因果玉
安値で売った後に相場が上がり、または高値で買った後に相場が下がって損計算となっているため、手仕舞えなくなっている建玉のこと。「しこり玉」ともいう。
イングランド銀行
Bank Of Englandの略。英国の中央銀行のこと。
インディケーション
参考レートのこと。
陰の極
相場が下落に下落を続け、どん底に落ち込んだとき、この一番安い所または一番安い時のこと。
インフレ・ヘッジ
インフレにより貨幣価値の低下による資産の目減りを防ぐ為に、株式、商品、不動産等を買って保険つなぎをすること。

「う」からはじまる用語

ウォール街
ニューヨーク・マンハッタンの南端にある金融、証券の中心地のこと。
受け渡し
先物取引で売買し、納会日に売り方は現物を、買い方は丸代金を提供して売買取引を決済すること。
受渡供用品
現物商品を受渡しする際に受渡し可能な品質の商品で、各商品ごとに取引所が定めている。
薄商い
売り買いの注文数が少なく、市場に活気がないこと。
薄鞘
各限月間の値段の開きが少ないこと、または同銘柄の取引所間など、隔地間の値段の開きが少ないこと。
生まれ値
新規上場や新甫(しんぽ)発会などでついた最初の値段のこと。
埋める
建玉を転売または買戻しによって決済すること。「手仕舞い」「仕切り」ともいう。
売り上がり
先物取引において相場が高くなればなるほど、売り玉を増加して売り玉の平均値段を高くすること。
売り飽き
売るだけ売ったが、相場が思うように下がらず倦怠を覚えること。
売り安心
相場が当面反発する気配がなく、売っていれば、損をする心配がなく安心していられること。
売り一巡
一時に出た売り物が大方なくなったこと。
売り方
将来の価格の下落を見込んで売り注文を出している市場参加者のこと。
売り玉
商品取引所で売買するものの売り建てたもの。商品ごとに区別せず、売り建て買い建てする一枚、二枚そのものを「玉」という。
売り崩し
多量の売り物を一時に出して人為的に相場を下げること。「売り叩き」ともいう。
売り気配
売り注文ばかりで買い注文が無く、値が付かないこと。
売り越し
売り建玉と買い建玉との両方の建玉がある場合に、その建玉を売買相殺して売り玉が多いこと。
売り賛成
相場が下落しており、反対の場面が考えられないときのこと。
売り材料
相場を下落に向かわせるとみられる要因(情報・データ等)のこと。「悪材料」、「弱材料」ともいう。
売り渋り
売り注文を出すことを相場その他から見てためらうこと、または転売することをためらうこと。
売り進み
売り方が値段に構わず盛んに売り続けること。
売り相場
売って有利と思われる相場のこと。
売りたい強気
先安見通しであるのに、いざ売ろうとするともう少し上がればと思ってしまうこと。
売り建て
先物市場において、新たに売り注文を出すこと。
売り繋ぎ
現物の商品を持っている者が、その商品の値下がりによる損失を防ぐため、先物市場で売り建玉を持つこと。
売り手
売り建玉をしている人のこと。
売り手市場
買い手より売り手が有利な市場のこと。
売り乗せ
先安を見越して先物取引で売っていたところ、予期どおり相場が下がって利が乗っているため、更に先安と見て売り建玉を増やすこと。
売り端
板寄せ式の単一約定値段による競売買の立会において、売り注文の数量より買い注文の数量の方が多い場合(多い分だけ売れる)のこと。
上鞘
ある限月の値段またはある銘柄の値段もしくは隔地の値段が、他の限月の値段または他の銘柄の値段もしくは隔地の値段より高いこと。
上値を残す
値の上がる余地のあること。
上放れ
価格が急激に直前の取引水準より上昇する事。その日の最初の取引(寄り付き)で前日の終値よりも大幅に高くなるようなこと。
上寄り
寄付きの値段が前日の引値より高いこと。

「え」からはじまる用語

エクスチェンジ
取引所、為替、為替相場のこと。
S・B
大豆の略。ソイ・ビーンズの頭文字。
S・B・M
大豆かすの略。ソイ・ビーン・ミールズの頭文字。
S・B・O
ソイ・ビーン・オイルの頭文字。
NZD
ニュージーランド・ドルのこと。
FX取引
外国為替保証金(証拠金)取引のこと。
エルニーニョ現象
数年おきに南米ペルー沖の海面水温が異常に上昇する現象のこと。
LME
London Metal Exchangeの略。ロンドン金属取引所のこと。
延刻
あらかじめ定められている取引開始時間を災害や取引所の都合により遅らせること。
円高
円貨の対外価値が高まることをいい、相対的に外国通貨安を意味する。

「お」からはじまる用語

往復手数料
顧客が新規建玉を行ったときの手数料と、その建玉を手仕舞いしたときの手数料のこと。商品先物取引では手仕舞い時に同時に支払う。
大相場
何らかの要因によって主力銘柄を中心に相場が高騰を続け、取引高も急増する市況のこと。または大幅に値段が上昇していること。
大底
長い期間の相場で今までで最も底に落ち込んだところを指す。「陰の極」と同じ意味合い。
大台
1000円台、10000円台など相場の大きな単位のことで、節目として意識される事が多い水準のこと。
大天井
長い期間の相場で最も高いところを指す。「陽の極」と同じ意味合い。
大引け
取引所の前場または後場の最後の立会のことで、特に前場大引けといわない場合には、後場の大引けを指す。
大保合
相場が小高低を繰り返して高低とも新値を出さないこと、または相場が長期間保ち合っていること。
おかめ相場
中限が当限および先限に比べ、安い相場のこと。
押し目
上昇基調にある価格が一時的下がったところ。または、その値段のこと。
押し目買い
上昇傾向にあった相場が一時的に下げた所で買い注文を入れること。
押し目待ちに押し目なし
多くの者が押し目待ちのときには、売ろうと思っている者も安値は売れないため、売り注文が少なくなりかえって押し目を見せず、一本調子に値を上げていくことが多いことをいう相場格言。
落ち
買い建玉を転売、あるいは売り建玉を買戻しして、売買を終了させること。「手仕舞い」ともいう。
オファー
Offer。アスクと同意。
オプション取引
権利を商品として売買する取引のこと。買い手はその権利をプレミアムという代金を支払って購入し、売り手はプレミアムを受け取ると同時に権利に対する義務を負う。権利とは、権利行使価格で当該先物市場に建玉を持てる権利のことをいい、買い建玉を持つ権利のことをコールオプション、売り建玉を持つ権利のことをプットオプションという。その権利を行使するか否かは買い手の判断による。
OPEC
Organization of the Petroleum Exporting Countriesの略。石油輸出国機構のこと。
重い
相場がなかなか上がらない様子。
思惑
値上がりまたは値下がりを見込んで売買すること。もしくは、相場の変動に対する見込みのこと。
織り込む
材料が相場に反映すること。既にある材料が出ることを見越して売買されていて、その材料が出た時に相場がかえって反応しないことを「織込み済」という。
終値
前場・後場の最後の立会い出来値段のこと。通常は後場の立会いが終了した最終出来値段のことをいう。
オーバーナイト・ローン
翌日決済を条件に金融機関ないし大手企業間で貸し借りを行う金利市場においてすべての金融センターで各々の通貨につき毎日金利がクォートされること。
オーバー・ナイト
自己の基準とする取引市場で翌日へ持ち高を持ち越すこと。
オープン・ポジション
保有する有効な注文のこと。