中国が爆買いしている?大豆の価格変動要因などを詳しく解説!
味噌、醤油、納豆、豆腐…私たち日本人にとって大豆は欠かせない伝統食品の原料です。
しかし、実は大豆は、生産量に対して私たちが口にしている大豆は、ほんの1部に過ぎません。そんな大豆は、実は中国の経済発展には欠かせない食物なのです。
大豆先物に興味がある!
大豆に投資するってどういうこと?
目次
大豆ってどんな食べ物?
日本では欠かすことのできない大豆ですが、実は、そのほとんどを輸入に頼っています。
農林水産省によると、平成28年の大豆の国内自給率は7%。
日本は長年にわたり外国産の大豆に頼ってきたのです。
日本にとっては食物としてのイメージがある大豆ですが、世界では生産量の大部分が大豆油の生産に回され、その搾りカスは大豆ミールとして用いられます。
大豆をつぶして製品の大豆油と大豆ミールを生産することを圧搾と言います。
大豆油は最も代表的な植物油で、サラダ油の原料となるものです。また、マヨネーズやマーガリンの原料としても使われています。さらに、この大豆油からグリセリンを除去することで、環境にやさしいバイオディーゼルといったバイオ燃料も生産されています。
大豆ミールは家畜用の飼料として使われます。大豆はタンパク質が豊富なため、豚、鶏等の家畜飼料としてはうってつけなのです。
大豆から、大豆油と大豆ミールを生成する場合は、大豆1粒の3/4弱が大豆ミール、1/5弱が大豆油になる…といわれています。
大豆の生産量は年々増加している!
日本で先物取引ができる農作物の生産量は年々増加傾向にあります。
食物としての役割が大きい「小麦」や「コメ」は地球の人口の増加に伴い、増えていきます。世界の人口は、1960年には約30億人でしたが、55年後の2015年には約73億人となっており、おおよそ2.4倍となっています。「小麦」や「コメ」の生産量は人口に比例するように生産量が増えています。
※三大穀物及び大豆の生産量推移を元に弊社作成
しかし、食物としての用途は少ない「トウモロコシ」や「大豆」がそれ以上に生産量が増えています。1960年代、大豆の生産量はわずか3,000万トンにも届いていませんでしたが、その50年後の2015年には3.2億トンとなり、約10.7倍になっています。
必要になる理由があるってこと…?
大豆の爆買いをする中国
その理由は、大豆の生産国と輸入国を見てみると明らかになります。
世界の大豆生産はアメリカとブラジル、アルゼンチンで約80%を占めています。
これは、アメリカの遺伝子組み換えなどの技術改良や、ブラジル、アルゼンチンでの土地の開拓による作付面積の拡大が背景となっていると考えられます。
一方、大豆の最大の輸入国は中国となっており、世界の生産量の約6割を占めています。
いわゆる“爆買い”と呼ばれるような状況となっています。
このような現状の背景にあるのは、約13億の人口を擁する中国の富裕化に伴う食生活の変化が挙げられます。中国の一般家庭でも、肉食や外食が増えるとともに、大豆油の需要も、家畜の飼料となる大豆ミールの需要も増大しているのです。
最大の輸入国「中国」の動きが関わっているのです!
大豆の価格変動要因
これまでは、大豆にかかわる国について解説してきました。大豆の需給の変化にはこういった国々の経済の動きが関わってくることはもちろんですが、それだけではありません。
大豆も農作物ですから、生産量にかかわる天候や気象の変化は価格変動要因となります。
主な生産国である「アメリカ」「ブラジル」「アルゼンチン」などの国において、高温、干ばつ、虫害などの問題が起これば、大豆の価格には直接的に影響を及ぼします。
農作物の相場には「天候相場期」と「需要相場期」と呼ばれる期間があります。
合わさって価格が決まる…というのが大豆先物の面白さですね。
他の大豆の価格変動要因も含めて、まとめておくのでチェックしておきましょう!
現在の大豆価格を見てみよう!
このブログを書いている2020年4月23日現在の、大豆価格を見てみましょう!
まとめ
- 大豆の生産量は年々増加している
- 世界の大豆の生産は主に「アメリカ」「ブラジル」「アルゼンチン」が担っている
- その大豆を最も使うのは「中国」、大豆は中国の経済発展に使われてきた
- これらの主要国の関係などに変化があれば大豆の価格には影響が生じる
- もちろん、天候などの自然要因も価格には大きく影響する
- 経済の変化と自然要因を読むのが農作物取引の面白さ
変化が起こるかもしれません。そのときは、大豆価格に注目ですね。
当サイトは、当社の経営理念である「株式会社さくらインベストは投資に関する幅広い知識や技術を発信し、お客様をはじめ投資家の皆様の喜びに貢献します」に基づき、一般的な金融リテラシーの知識向上に役立てていただくことを目的としています。
当社(株)さくらインベストは商品先物取引業者であり、金融業者(証券会社等)ではなく、当社で株式等の金融商品の取引を行うことはできません。その為、金融商品等の勧誘や媒介を目的としていません。また、金融商品等のメリットを助長し取引を勧めるものでもありません。
当サイトは、当社の経営理念である「株式会社さくらインベストは投資に関する幅広い知識や技術を発信し、お客様をはじめ投資家の皆様の喜びに貢献します」に基づき、一般的な金融リテラシーの知識向上に役立てていただくことを目的としています。
当社(株)さくらインベストは商品先物取引業者であり、金融業者(証券会社等)ではなく、当社で株式等の金融商品の取引を行うことはできません。その為、金融商品等の勧誘や媒介を目的としていません。また、金融商品等のメリットを助長し取引を勧めるものでもありません。
今後非表示にする
本ブログのご利用にあたり、使用上の留意点につきましては【重要事項のご説明】をご覧ください。
<リスクについて>
商品先物取引は相場の変動によって損失が生じる恐れがあり、また、当社必要証拠金の額に比べて何十倍もの金額の取引を行うため、その損失額は預託している証拠金等の額を上回る可能性があります。
<証拠金等の額とレバレッジ>
商品先物取引は委託に際して証拠金等の預託が必要になります。
最初に預託する当社必要証拠金額は商品により異なりますが、2020年7月16日現在最高額は取引単位(1枚)当り1,300,000円、最低額は取引単位(1枚)当り23,400円です。ただし、実際の取引金額は当社必要証拠金の額の約27倍という著しく大きな額になります。また証拠金等は、その後の相場の変動によって追加の預託が必要になることがあり、注意が必要です。ただし、その額は商品や相場変動により異なります。
<委託手数料について>
商品先物取引の委託には委託手数料がかかります。その額は商品・約定値段等によって異なりますが、2020年7月16日現在、最高額は取引単位(1枚)当り15,730円(片道・税込)です。