意外と簡単?会社業績 読みかたのコツ
株式投資でチェックするポイントの1つ「業績はどうか?」
まずは「業績が伸びているのかどうか」を四季報で読み取れるようになりましょう。
四季報を完全にマスターできれば、強い味方になってくれること間違いナシです!
どの数字がなにをあらわしているのか理解しましょう!
銘柄選びで何を見ればいいのかわからない
四季報の読み方がわからない
目次
「決算」結果と予想
まずは、縦軸…「連18.3」とかって何をあらわしてるのかな?
この場合、
「連18.3」は2018年3月(前期)の決算結果
「連19.3」は2019年3月(今期)の四季報が出した決算予想
「連20.3」は2020年3月(来期)の四季報が出した決算予想
をあらわしています。
この会社は3月決算ですが、決算の時期というのは会社によって異なります。
決算の時期によって業績発表の時期も変わります。つまり、株価が動く時期も変わるということです。
四季報の業績欄は、『決算の結果と予想』を記載している…ということをまずは頭に入れましょう!
「売上」と「利益」
業績は「売上」と「利益」からなります。
最終的には、利益が大事ですが、売上をだせないと利益をだすことはできません。
それくらい「売上高」は大事です。
その売上高からさまざまな費用をひいたものが「営業利益」です。
これが実質的には“本業で獲得した利益”ということになります。
会社にとって、本業でしっかりと利益をあげられていることはとても大事です。
そのため、四季報で会社の利益を確認するときも「営業利益」をみるのが好ましいでしょう。
実際に業績をみてみよう!
業績をみるときって何に注目するべきなんだっけ?
ここまでで、「四季報ってこういうふうに読むんだ~」と納得してもらえましたか?
何をあらわしている数字なのかが分かったら、次は『何を基準に会社を選抜するべきか』ですよね。
ココで思い出してほしいのが、『3つのポイント』で学んだ業績の見方です。
会社の業績をみるときは
①過去の売り上げや利益が伸びている?
②業績予想が上方修正されている?
③これからも上がり続けそう?
の3つを確認するんでしたよね。四季報の業績欄を見るときにもこの3つに注目しましょう。
過去の売り上げや利益が伸びている?
過去の売り上げや利益が伸びているかは簡単ですね。前期と今期の「売上高」「営業利益」の伸びを
チェックすればいいのです。ココで押さえておくべきは、
今期から来期予想が伸びているかもチェックするべき!ということです。
どのくらい伸びている会社を“業績がイイ会社”と見なすかは1人1人違うので、コレが正解!といった
数値はありませんが、「前期から今期、今期から来期が●%伸びている会社を残す」と決めて
四季報を読むのもいいかもしれません。
この基準を10%にするか、20%にするかで最後に残る会社の数は変わってきます。
業績予想が上方修正されている?
業績予想値が上方修正されているかどうかは、「最新号比修正率」とその下の「会社予想乖離率」
をチェックしましょう。
この「最新号比修正率」は欄外の矢印があらわしています。今期営業利益の予想値を、四季報の前の号と比較した結果です。
矢印の向きと数によって、どのくらいの上方(下方)修正があったかが分かります。
前号より5~30%上方修正・0からの黒字なら上向きの矢印1本、30%以上の上方修正があれば2本記載されます。下向きの矢印は下方修正があった場合、横向きの矢印は前号並みの時です。
もちろん上方修正されている会社の方がイイといえます。
上向きの矢印が1つ以上載っている会社を選んでいきましょう!
その下の「会社予想乖離率」をあらわすニコちゃんマークは今期の会社の営業利益予想値と
今期の四季報の会社予想値を比較した結果をあらわしたものです。
会社の今期の営業利益予想より、四季報の今期の営業利益予想が上回っているときに記載されるのが、このニコちゃんマークです。四季報が「会社はこれくらい利益を出すって言ってるけど、もっと利益出すと思うよ!」と予想してくれてるんです。
四季報の予想というのは四季報を読まないと手に入れられない情報なので、このニコちゃんマークが
あるかどうか…というのを見るために四季報を読んでいる!とも言えるかもしれません。
コチラも3~30%四季報予想の上振れ・0からの黒字なら、ニコちゃんマーク1個、
30%以上の四季報予想の上振れがあれば2個記載されます。
もちろん、ニコちゃんマークがある会社は上振れる可能性が高い、と言えるでしょう。
これからも上がり続けそう?
これからも上がり続けるかの指標になるのが「営業利益率」というモノです。
「営業利益率」は会社が本業で稼ぐ力です。
会社が利益を上げるには「商品の価格をいかに維持するか」がとても重要です。どんな業種の会社にも競合他社…つまりライバル会社がありますよね。
ライバル会社が出てくると、どうしても発生してしまうのが価格競争です。
価格をいかに下げるかで決まってしまうんです。
ただ、商品力がしっかりとあって、価格を下げなくてもライバル会社に負けない!という会社は、
今後の業績も伸びていきそうですよね。そういった会社は利益率がよくなるんです。
この「営業利益率」は残念ながら四季報には載っていません。
ただ、四季報の「売上高」と「営業利益」をもとに計算することができます。
営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100
この営業利益率は、業界によって異なりますが、7%前後が平均だと言われており、
一般的には10%以上だと優秀な企業だと言われます。
どこまでの営業利益率を基準とするかは人それぞれですが、
初心者の方は『今期と来期の営業利益率が10%以上』を1つの基準とするのがイイかもしれません。
今回の場合だと…
(今期)680÷7100×100=9%
(来期)740÷7700×100=9%
なので、「平均よりかは上だけど、10%は超えてこない…」というところでしょうか。
まとめ
四季報の意見がたくさん載っていて面白いですね!
株で迷ったときには、すごく参考になりそう!
会社をえらぶときにチェックする点は数えきれないくらいありますから、
今回紹介した方法で厳選した会社の株価が「絶対に上がる!」というわけではありません。
四季報を読みこむのは、はじめはとても時間がかかって手間かもしれませんが、慣れるとその時間も短縮できることでしょう。会社えらびの基準の1つとして四季報をぜひ活用してみてください!
▼決算について詳しく解説した記事はこちら
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