トレードに期限がある!限月ってなに?どういう意味?【特徴②】
商品先物取引のおおきな特徴の2つ目が「トレードに期限がある」という点。
これは商品先物取引ならではの特徴です。
株やFXなどでは、買いもしくは売りから取引をし、自分で決済のタイミングを判断することができます。しかし、商品先物取引の場合、自分で決済のタイミングを判断できるものの、ある一定の期日までに決済をしなければならないのです。この特徴をよく理解すれば、商品先物のトレードが上手になれるかもしれません。
商品先物取引の特徴についてもっと知りたい
期限があるってどういうこと?
「限月」ってなに?
目次
限月(げんげつ)=取引の期限!
まず、PART1での復習からです!
取引所に上場している商品を買った場合、納会日になるまで、商品の現物は受け取れないんでしたよね。納会日になるまでに決済をしてしまうから、実際にモノとモノのやり取りをしなくても取引を終わらせることができるんです。その決済方法を差金決済といいます。
ここらへんはバッチリでしょうか?いまいちピンとこない…と言う人はこちらの記事をご覧ください!
このように、商品先物取引には期限があります。この期限のことを限月(げんげつ)と呼びます。
限月や限月までの取引期間は商品ごとに異なります。
例えば、金の場合について見ていきましょう。
東京商品取引所で取引される金(標準)は偶数月に限月が設定されており、取引できる期間は約1年です。現物の受け渡しは、この限月ごとにおこなわれます。それぞれの限月に納会日が定められているのです。わかりやすいように図で見てみましょう!
この図に中に書かれている『20/2月限』とは『2020年2月』に限月がくるという意味です。
なお、月限は“がつぎり”と呼びます。
金(標準)の場合は、偶数月に限月が設定されているので、6つの限月が存在することになります。
これを『偶数6限月制』と言います。
回っているようなイメージです!
このブログを書いている現時点は2020年3月です。
「20/4月限」で東京金を買った(売った)場合、あと1か月…つまり、2020年4月までに決済をする必要があります。そして、2020年4月の納会日を迎えた時に、この「20/4月限」はなくなり、「21/4月限」が新しく生まれるのです。この新しく生まれた限月を『新甫(しんぽ)』と呼びます。
また、期限が1番遠いものを『期先(きさき)』、期限が1番近いものを『期近(きぢか)』といい、そこから決済期限の早い順に『2番限』『3番限』・・・と呼ぶこともあります。
この6つの限月の値段は、すべて金(標準)という商品の値段には違いありませんが、価格はそれぞれ違います。ちょっと詳しく見ていきましょう。先物相場表をみると各限月の価格はこのように表示されています。では、現在時点での金(標準)の相場表をみてみましょう!
金(標準)相場表 取引日:2020年03月10日 単位:円(1グラムあたり)
TOCOMホームページを基に弊社作成
前日帳入値段とは、前日の終値のことです。
金(標準)をTOCOMで取引している人は、6つの限月のうち、どの限月で取引をしているかによって
値動きが違うのです。つまり見るチャート自体が異なるのです。
確認することができます!
相場表から現物の需給がわかる?
では、2020年3月10日時点でのゴム(RSS3)の相場表をみてみましょう。なお、このゴムはRSS3号と呼ばれる自動車のタイヤなどに使われるものです。
ゴム(RSS3)相場表 取引日:2020年03月10日 単位:円(1キログラムあたり)
TOCOMホームページを基に弊社作成
だいたいではありますが、「期近」から「期先」にかけて価格が高くなっていますよね。
この限月と価格の関係を、「順ザヤ」と呼びます。
この状態は、基本的にノーマルな状態です。期先の納会日に現物の受け渡しを想定しており、「今すぐ買う!」という場合に比べて、数カ月後に買う契約をする場合には、その間の倉庫料やその商品の保険料を加算するためです。
次に原油の相場表をみてみましょう。
プラッツドバイ原油相場表 取引日:2020年03月10日 単位:円(1キロリットルあたり)
TOCOMホームページを基に弊社作成
このような「期先」より「期近」の方が、価格が高い状態を「逆ザヤ」といいます。
この状態は、『早く原油が欲しい』という人が多いために起こると言われています。
たくさんの人が原油が欲しい(需要が多い)のにも関わらず、行き届いておらず原油が足りないのです。
例えば、あなたは明日、車で遊びに行くのにガソリンが充分でなければ、今日中にガソリンが欲しいですよね?この「逆ザヤ」はそんな状態なのです。
まとめ
- 商品先物取引は、自分で決済のタイミングを判断できるものの、ある一定の期日までに決済をしなければならない
- 限月ごとの値段を比較することで、今の需要と供給のバランスが分かる
思い通りの取引ができるかもしれませんね!
当サイトは、当社の経営理念である「株式会社さくらインベストは投資に関する幅広い知識や技術を発信し、お客様をはじめ投資家の皆様の喜びに貢献します」に基づき、一般的な金融リテラシーの知識向上に役立てていただくことを目的としています。
当社(株)さくらインベストは商品先物取引業者であり、金融業者(証券会社等)ではなく、当社で株式等の金融商品の取引を行うことはできません。その為、金融商品等の勧誘や媒介を目的としていません。また、金融商品等のメリットを助長し取引を勧めるものでもありません。
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最初に預託する当社必要証拠金額は商品により異なりますが、2020年7月16日現在最高額は取引単位(1枚)当り1,300,000円、最低額は取引単位(1枚)当り23,400円です。ただし、実際の取引金額は当社必要証拠金の額の約27倍という著しく大きな額になります。また証拠金等は、その後の相場の変動によって追加の預託が必要になることがあり、注意が必要です。ただし、その額は商品や相場変動により異なります。
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